第6回メンタルヘルスセミナー開催~脳教育で「0次予防」を

「第6回メンタルヘルスセミナー」が11月2日、埼玉県さいたま市大宮区のソニックシティ国際会議場で開催され、経営者、病院関係者、大学教授、市会議員などが参加しました。

今回のメンタルヘルスセミナーのテーマは「新しい観点から見るメンタル不調の0次予防 ~ブレイン体操&ブレイン瞑想~」でした。職場のメンタルヘルス対策として最近注目されている「0次予防」にスポットをあて、専門家による講演を行いました。

まず、IBREA JAPAN理事長の田中ゆかりが、「0次予防で社会貢献!企業のメンタルヘルスと脳教育の可能性」との演題で、脳教育によるメンタルヘルスケアについて解説しました。

それによると、0次予防とは、自らストレスについて正しく知った上で、ストレスをマネジメントすることです。私たちの脳には、自分の体質に気づき、自分でコントロールする力が備わっています。脳をどう活用するかによってストレスへの反応は大きく変わります。そんな脳の力を引き出すのが、脳教育です。

田中理事長は、教職員や市役所職員対象のストレスマネジメント研修事例を紹介しつつ、脳教育を通して健康・幸せ・平和な個人が増えると幸せな企業が増え、そんな企業が増えることで社会や地球にも貢献できると、脳教育の可能性を示しました。

続いて、NTTスマートコネクトの白波瀬章社長が、「NTTスマートコネクト流 社員がもっとワクワクする健康経営をめざして」という演題で招待講演を行いました。未病状態からの0次対策に重点的に取り組んでいるという同社は「健康への気づきを促し、トレンド等を反映した新しい取り組みにも積極的にトライアル」しているといいます。様々な施策を実施した中で気づきを与える施策の一環として、メンタルヘルスケアに関する座学とブレイン体操、ブレイン瞑想、ブレインヒーリングを体験した脳教育ワークショップの事例を紹介しました。白波瀬社長は今後、社内で会議の前に瞑想などの脳教育トレーニングを取り入れていく予定だと述べました。

最後に、森川佳美・職務ストレス管理士が「職務ストレス管理の実践事例」と題して講演しました。職場におけるストレスを上手に管理するためには、3つの力が必要になるといいます。「ストレスの原因を認識する力」「ストレス反応に耐える力」「元の状態に戻す力」です。これらの力を育てるキーとなるのが丹田力で、それが脳力だと森川氏は言います。

ブレイン体操をすれば、体を柔軟にして、丹田を強化することができます。ブレイン瞑想では、感情に振り回されずに物事を眺める内面の力を育てます。そして、ブレインヒーリングで人と交流することでチームワークを高める雰囲気をつくります。最も基本となるこのプロセスを継続することで、組織全体に良い変化を起こすことができます。

また、実際に建設業の社員・取引先代表、有料老人ホームの介護士・職員などに職務ストレス管理プログラムを行ったときの、プログラム前後の体と心の変化や脳波の変化を紹介しました。ストレスチェッカーや脳波測定により、緊張が強い人はリラックスできたり、左脳を使いすぎている人は右脳が活性化したり、意欲のない人が活気づいたりといった結果が現れました。

職務ストレス管理やメンタルヘルスケアに関するお問い合わせは、IBREA JAPANまで。