子どもの自己肯定感と集中力が高まる脳教育

ブレイントレーナー 中村 仁美

 

ブレイントレーナーになったきっかけは?

以前は薬剤師をしていました。ガン患者と関わることも多かったのですが、末期ガンの方は、悲観的で後悔ばかりする人と、悔いのない人生だったと思う人に分かれました。同じ治療をしても悲観的な人は回復がよくなく他の病気にもなることもあり、肯定的な人は早く回復しました。その差に疑問をもっていた頃、脳教育に出会いました。結局、メンタルの差によることですが、自己肯定感や自信感はどんな風に形成されるのだろうと悩み始め、やはり子どもの頃、特に小学生の頃に決まることが多いという考えに至り、本格的にこども脳教育を始めました。

どんな活動をしていますか?

こども脳教育専門教室を運営しながら、労働局のハローワークの講師として小中高校からキャリア教育の依頼があれば学校で脳教育の講義をし、トレーニングの体験も指導します。小中高生と教員を対象に実施したサマーセミナーでも講義しました。物理的な脳の話ではなく、脳をよく活用して明るい脳になる方法について初めて聞く子どもも多く、興味津々で希望を感じる子も多いです。教育現場の子どもたちと直接触れ合うことが大事だと感じています。

脳教育で見られる子どもの変化は?

授業や講義では、ブレイン体操と呼吸、ブレイン瞑想がメインになります。他と違うことは、単に体を動かすのではなく、自分の存在価値に気づいて自己肯定感や自信を高められる、原理に基づいた体操、呼吸、瞑想だという点です。先生方は、生徒が普段、言うことを聞かないので、別の講師の話なら聞くだろうとイベント的に考えてきっかけを作ることもありますが、初めて脳活用の話を聞き、ブレイン体操と呼吸、ブレイン瞑想を体験した子どもたちは、とてもよく理解して深く体験し、自分の未来に肯定的なイメージを持つようになったり、習ったブレイン体操をテスト前にするなどの反応が多いです。教育現場では、自己肯定感をどう高めるかが最も根本的な悩みで、課題ではないかと思います。自己肯定感が高まることで自分の未来に前向きになり、夢を叶える力が強くなります。

具体的には、行きたい学校に進学したり、リーダーに選ばれたり、ピアノの発表会で自信を持って演奏できたり、スポーツの目標記録を達成したり、失敗しても諦めずにまた挑戦するなど、良い変化が見られます。

 

集中力アップに関心のある子どもや親も多いのでは?

そうですね。 学校で勉強をするにも、楽器演奏やスポーツをするにも、集中力の必要性は生徒と先生、親、みんなの悩みですね。特に集中力の変化についてはデータを取っていますが、一番変化が分かりやすいところでもあります。学校の授業中の姿勢や考え方が変わり、よく集中できるようになったことは、誰より子ども本人が一番実感しているところです。ブレインスクリーン瞑想をすることで集中力が上がるので、勉強のスピードと感情の切り替えが早くなります。じっと座ってさえいればよく勉強できることではないですよね。自然に脳を効率的に使えるようになります。