国連本部で「貧困撲滅と福祉のための脳教育」カンファレンス開催

2012年1月12日ニューヨーク国連本部において、国際脳教育協会(IBREA)主催による「貧困撲滅と福祉のための脳教育」と題するカンファレンスが開かれました。脳科学者、心理学博士、各国の国連大使、副大使など、およそ70人余りが参加し、脳教育に関するエルサルバドルの実例報告や研究結果報告が行われました。
今回のカンファレンスに関して、参加者の好反応に加え、国連メンバーニュースサイト『South-South News』( http://www.southsouthnews.com )でも紹介されています。

[記事内容] 困っている人を助けるために脳を使いなさい

ノートパソコン、タブレット、スマートフォンが世界中にあふれたとしても、人間の脳ほど重要で高機能な道具はありません。健康な脳は健康な生活のための必要条件です。健康な脳があふれる社会では、飢餓や戦争を撲滅し、持続的な発展を楽しむことができる大きなチャンスがあります。

李承憲 協会長

「すべての人の脳は愛を望み、平和を望んでいる。教わらなくてもすべての人の脳はそのことを知っている。

脳は器官としての機能だけではない。これが脳のもつ最終的な情報だと考えている」

去る1月12日(木)、国連本部においてIBREA(国際脳教育協会)は「貧困撲滅と福祉のための脳教育」と題するカンファレンスを主催した。参加者に対して脳を活用することによって、人々が健康で幸福な生活をおくるためのエクササイズやヒーリング法などを紹介した。同時に科学的な研究成果も報告された。

イザベル・パストール (IBREA、プログラム・マネジャー)

「世界中には多くの問題があります。このプログラムは、どんな問題であったとしても、その根本を解決できる普遍性があるものと考えています」

世界中には貧困や飢餓にあえぐ人々が多い。貧困な地域ではストレス度が高く、不安にさいなまれることも多い。多くの問題の解決は困難とされているが、脳教育では脳のもつ潜在力によって解決できるという。

エリザベス・カール (UNメンタルヘルスNGOの代表)

「ポジティブな考え方、メンタルヘルスの分野でも、効果があると思われます。飢餓や貧困の地域で不安を取り除くということばかりではなく、多くの人が希望的な心をもつようになったということが重要です」

経済の発展とともに、メンタルヘルスが重要なテーマとなっている。現代社会のストレスの多さは大きな問題であり、そうした問題解決のためにプログラムの提供など、社会的な問題にIBREAは積極的に取り組んでいくという。